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海洋は太陽から莫大な量の熱エネルギ−を受け取っています。ところがその熱によって温められている海水は低緯度地方でも表層からわずか100m程度で、深層水は常に低温に保たれています(低温安定性)。
ではなぜ低緯度地方でも深層水はそれほど冷たいのでしょうか?表層の熱がじわじわと深いほうへ浸透してやがて深層水も温かくなると考えるのが素直ではないでないでしょうか。
この疑問に答えてくれるのが熱塩循環(Thermohaline Circulation)と呼ばれる海洋での大規模な対流です。これは、温度や塩分の違いによってまわりより重たくなった海水が沈み込んで深層を這うように流れ、それを補うようにどこかで湧き上がってきた海水が表層を流れて元のところへ戻るというメカニズムで起こります。
もちろん地形や表層海流などの影響によって熱塩循環が形成される仕組みは違ってきますが、基本的には高緯度地方(極地方)の海水が冷やされて重くなり沈降し、低緯度地方で湧き上がるという循環となっています。
つまり、冷たい水が次から次へと作られて流れ込んでくるために、深層水はいつも低温で安定しているということなのです。
よく海洋深層水は再生型資源(Renewable Resource)であると言われますが、熱塩循環によって冷たい深層水が常時作られていることがその根拠にあるわけです。
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